短い間でしたが、綱島で過ごした2年間は今でも特別な思い出です。
当時よく通った温泉・銭湯と、その後の街の変化について語らせていただきます。
実は綱島、かつては「東京の奥座敷」と呼ばれるほどの温泉地だったことをご存知でしょうか?
転勤でその後別の地に移ったため最近は足を運べていませんが、住んでいた頃の思い出と現在の最新情報を合わせて、綱島エリアの「お風呂事情」をご紹介していきます。
神奈川最大級のスーパー温泉「綱島源泉 湯けむりの庄」
圧倒的スケールと充実設備
1番のおすすめは、綱島源泉 湯けむりの庄です。
関東初の温泉利用型健康増進施設、指定療法施設認定の温浴施設として、厚生労働省からも正式に認定を受けています。
実際に当時、友人と一緒に足を運んだことがあるのですが、その規模に圧倒されました。
12種類の天然温泉があります。
様々なお風呂を楽しめるのが魅力の一つで、ナトリウム-炭酸水素塩冷鉱泉。
美肌の湯として知られており、入浴することで皮膚が滑らかになる効果が期待できる黒湯温泉が自慢です。
湯けむりの庄へ行くと、リラックスでき、肌もすべすべになる気がします。
サウナ愛好家にも大人気
サウナ好きの友人に聞くと、ここは「聖地」のような存在だとか。
関東最多の3種類のロウリュを体験できます。
「熱波とアロマの香りでリフレッシュできます」というのが大きな魅力。
マツコの知らない世界でも話題になったスーパー銭湯として、全国的にも注目を集めています。
岩盤浴で癒しの時間
女性の友達から当時よく聞いていたのが岩盤浴エリアの話でした。
転勤前に一度体験してみましたが、時間を忘れてしまいそうな心地よさだった記憶があります。
体がしっかりと温まり、リラックスできるのでちょっとした旅行気分を味わうこともできました。
失われた名所「綱島ラジウム温泉 東京園」の記憶
69年の歴史に幕
現在の綱島温泉を語る上で欠かせないのが、1946年(昭和21年)に日帰り入浴施設「綱島ラジウム温泉 東京園」が開業した歴史です。
東急東横線綱島駅の開業当初の駅名は「綱島温泉駅」だったと知り、驚きました。
1960年(昭和35年)- 綱島温泉の盛期で、80軒の温泉旅館があったという最盛期を迎え、まさに「東京の奥座敷」として多くの人々に愛されていました。
東京園は自宅からも近かったので、夫婦で週1で通い、リラックス効果抜群。
リフレッシュできるありがたい空間でした。
新綱島駅建設による休業
時代の流れとともに、2015年5月20日から無期限休業となりました。
新綱島駅建設のためにはどうしても東京園の一部建物を取り壊し、敷地内を工事現場とする必要があることが理由でした。
2023年(令和5年)3月18日 – 東京園の跡地に東急新横浜線の新綱島駅が開業し、現在はその面影を偲ぶことはできません。
地元の人々の想い出
東京園には多くの思い出がありました。
休憩室は無料で利用でき、お菓子や弁当を持ち込み、地域コミュニティの中心となっていたんです。
利用者が工事に反対する署名を1万1千人分集めたというエピソードもあり、地元での愛され具合がうかがえます。
地域密着型の銭湯たち
富士乃湯:黒湯温泉を楽しめる地元の人気スポット
綱島「富士乃湯」は、昭和レトロな雰囲気と本物の天然温泉を気軽に楽しめる、地元密着型の銭湯です。
住んでいた頃、地元の人々に一番愛されていたお風呂屋さんで、私も何度か足を運びました。
錦鯉の泳ぐ水槽や美肌効果の黒湯など、他にはないユニークさと温かさで、今も多くの地元民や温泉・サウナ好きに愛されています。
「綱島で銭湯・温泉を楽しみたい」と思ったら、まず訪れてほしいスポットです。
・富士乃湯:綱島駅からは歩いて10分 横浜市港北区綱島西3-22-18
・毎週木曜定休、営業時間は15:30~23:30(最終受付22:30)、駐車場完備
・入浴料金は2025年現在、大人550円・子ども220円。サウナ付きは750円。フェイスタオル1枚無料レンタル
夫は仕事帰り、富士乃湯で癒され、銭湯後にラーメン店笑歩に寄ったことも何度かありました。
温泉の泉質・お湯の特徴
・地下108mから湧く天然温泉(ナトリウム-炭酸水素塩・ラジウム鉱泉、ph7.4、黒褐色の美肌湯)
・浴槽は黒湯温泉浴槽ほか、白湯のバイブラバス、スーパージェットバス、電気湯、寝風呂など多彩
・湯船につかりながら錦鯉や金魚が泳ぐ水槽を眺められるのが最大の特徴。
「湯船の窓際に魚を眺めながらふっと癒やされる」ひとときが印象的です。
サウナ・休憩/昭和レトロの魅力
・サウナは約90℃のドライタイプ。
水風呂は約20℃。交互浴や“外気浴スペース”も整っています。
日吉湯:日替わりで楽しめる多彩なお風呂
日吉本町駅から徒歩3分という好立地にある「日吉湯」も見逃せません。
和風・洋風と趣の異なる浴槽が日変りで楽しめます。
和風には露天風呂、洋風では室内に温泉が有り、体を芯から温めてくれます。
綱島近辺に点在する黒湯の天然温泉銭湯のひとつです。
グリーンラインの日吉本町駅から徒歩3分。
駐車も15台無料です。
湯けむりの庄が受け継ぐ綱島温泉の文化
伝統を現代に
現代の「湯けむりの庄」は、かつて東京園が築いた温泉文化や地域の歴史をしっかり受け継いでいると感じます。
綱島の天然温泉は「東京の奥座敷」とも称された伝統の湯。
その誇りは、和モダンで上質な館内にも漂っています。
高級感のある空間ながら、浴室にはシャンプーやボディソープをはじめ、パウダールームにはクレンジングや化粧水・乳液・綿棒・ドライヤーなどアメニティも充実。
手ぶらで立ち寄れて、気軽に本格温泉を堪能できる配慮がうれしいポイント。
利用料金は平日1,540円、土日祝1,700円。
これだけの設備やサービスを考えると、コストパフォーマンスはかなり高いと感じます。
時代が移り変わっても、心地よい温泉体験を守り続ける姿勢に、歴史への敬意も感じられます。
綱島の温泉・銭湯の魅力とは
選択肢の豊富さ
綱島エリアの素晴らしいところは、選択肢の幅広さ。
贅沢な一日を過ごしたいときは「湯けむりの庄」で12種類の温泉と岩盤浴を満喫し、日常使いには「富士乃湯」や「日吉湯」でリーズナブルに黒湯温泉を楽しむ。
その日の気分や予算に合わせて選べるのが、この街の大きな魅力です。
交通の便と住環境
当時住んでいた頃も、東急東横線での都心部への通勤が便利でした。
気軽に立ち寄れる立地だったからこそ、温泉や銭湯が日常に溶け込んでいたのだと思います。
まとめ:「温泉の街・綱島」の新しい魅力
転勤でその後は綱島を離れてしまいましたが、今でも「温泉の街」としての綱島は心に残っています。
かつての東京園のような歴史ある温泉施設は失われましたが、それに代わって現代的で充実した「湯けむりの庄」が誕生し、私が通っていた「富士乃湯」や「日吉湯」といった昔ながらの銭湯文化もしっかりと受け継がれているようです。
週末のリフレッシュや日常にも、長年この地に住む方の憩いの場としても、綱島の温泉・銭湯スポットは極上のリラックスタイム。
当時の思い出を振り返ることで、今の綱島の進化や変化がよく分かりました。
綱島に住む機会があれば、ぜひお気に入りの「湯処」を見つけてみてください。
きっと、その土地での暮らしがもっと豊かになると思います。