映画『ファーストキス』でリリー・フランキーが演じる天馬市郎は、ただの脇役にとどまらず、穏やかな包容力と知的な存在感で物語全体に静かな温もりを届ける重要人物。
松たか子さんや松村北斗さんとの関係性や、現場での優しい空気感も話題です。
飄々としながらも包容力抜群!天馬市郎の魅力とは

余韻を残す「静かな存在感」
映画『ファーストキス』の天馬市郎(リリー・フランキー)は、派手に目立つことなく物語を温かく包み込む「静かな存在感」が魅力です。
大学教授としての知的さと飄々とした雰囲気を併せ持ちます。リリー・フランキーさんの自然な演技により、「人生の余裕」と「人間味」が伝わってきます。
悩みを抱える人に黙って寄り添う大人の優しさが感じられます。
「天馬教授」という肩書きや役割というより、なんとなく“そばにいると心をほっとさせる人”、そんな空気感が最高でした。
演技というより、本当にその人が目の前にいるように感じられました。
家族と師弟関係を繋ぐ「心の支え」
天馬市郎は、単なる大学教授という枠を超えて、家族のような優しさで若者たちを見守る存在です。
駈やカンナにも穏やかな態度で寄り添い、血縁を超えた心のつながりを感じさせます。
特に娘の里津との親子関係は絶妙で、ただ甘やかすのではなく、静かに気持ちを受け止め、ユーモアを交えながら距離を縮めている印象です。
人生経験豊かな先輩として、理想的な父親像を体現しているキャラクターと言えるでしょう。
松たか子演じるカンナとの深い結びつき
カンナ(松たか子)にとって天馬市郎は「夫の恩師」という枠を超えた心の支えです。
人生の重要な選択に悩む場面で、天馬教授の何気ない一言や穏やかな雰囲気が指針となり、包容力を感じさせます。
タイムトラベルという非現実的な世界観にリアルな温度を与え、カンナが過去と向き合い未来への一歩を踏み出す勇気を与えるキーパーソン。
私も胸がじんわり温かくなりました。
松たか子&松村北斗との共演秘話が話題沸騰!
現場を和ませる「リリーマジック」
撮影現場でのリリー・フランキーさんは天馬市郎そのもので、共演者から絶大な信頼を集めていました。
松たか子さんは「リリーさんがいると現場がすごく和む」と絶賛し、「リリーさんの芝居の余韻が沁みた」と語っています。
初共演となった現場は終始和やかで、リリー・フランキーさん自身も「現場の空気にうまく乗れて心地よかった」と楽しんでいたようです。
松村北斗への「親心」が止まらない!
特に話題となったのがリリー・フランキーさんと松村北斗さんの関係性です。
撮影現場でリリーさんは「北斗は可愛い」と何度も褒め、本当の息子を見守るような愛情を注いでいました。
現場では松村さんをぺたぺた触る場面もあり、吉岡里帆さんが心配したものの、松村さん本人は「悪くない」という表情で、現場は和やかでした。
撮影後も続く深い絆
この親しさは撮影後も続いており、松村北斗さんは「連絡先を交換し、僕からお誘いして2回もごはんに行きました」と語っています。
さらに「月イチでリリー・フランキーさんと会っています」と明かし、プライベートでも交流が深まっているようです。
制作陣も太鼓判!リリー・フランキーの演技力
坂元裕二×塚原あゆ子が信頼を置くキャスティング
脚本の坂元裕二さんと監督の塚原あゆ子さんにとって初めてのタッグとなったリリー・フランキーさん。
「人生の余白」や「人間らしさ」がにじみ出る演技で現場全体を包み込みました。
『ファーストキス』はタイムトラベル要素を持ちながら、「人生の選択への後悔」や「家族・師弟との絆」という普遍的なテーマを扱っています。
クライマックスを支える「優しい視線」
物語のクライマックスで心に響くのは、天馬市郎の「静かな視線」とさりげないひと言です。
その佇まいだけで登場人物たちの背中を押し、リリー・フランキーさんの自然体な演技が物語に説得力をもたらします。
派手に目立つわけではないものの、物語全体に温かな光をともす“静かな主役”として存在感を放っています。
この余韻が、映画館を出たあともしばらく続きました。
群像劇の「潤滑油」として物語を支える
天馬市郎は物語の中心で誰に対しても分け隔てなく温かく接する「潤滑油」的存在です。
彼がいることで登場人物の距離感が自然と近づき、人間関係にリアリティが生まれています。
まとめ
リリー・フランキーさん演じる天馬市郎は、脇役にとどまらず作品全体に温もりを広げる存在でした。
飄々としながら人を包み込む姿は、リリーさんの自然体な演技によってよりリアルに感じられ、観終わった後もしばらく余韻が残りました。
カンナにとっては頼れる精神的支えであり、駈とは家族のような深い絆で結ばれる存在として、「家族」や「人生の選択」というテーマをより身近に感じられました。
松たか子さんや松村北斗さんとの信頼関係から生まれる自然なやりとりが作品全体の空気感をより豊かにしています。
天馬市郎という役を通して、リリー・フランキーさんが描いたのは「そばにいてくれるだけで安心できる大人の温かさ」でした。
映画を見終わったあとも、その余韻がふっと残り、思い返すたびに心が和らぐような存在感がありました。
